歯ぎしり、食いしばりしていませんか?放っておくと様々な弊害をおこします~セルフチェックや治療法~

歯ぎしり、食いしばりしていませんか?放っておくと様々な弊害をおこします~セルフチェックや治療法~

コラム

歯ぎしり、食いしばりしていませんか?放っておくと様々な弊害をおこします~セルフチェックや治療法~

2021.05.28

歯ぎしり、食いしばりでお困りの方はいらっしゃいませんか?

長期的な歯ぎしりや食いしばりは歯や骨、顎に負担がかかり様々な弊害を起こします。

◆歯ぎしりによって起こる様々な弊害

◆歯ぎしりしているかも!?セルフチェック

自覚がなく、家族に言われて気付く方も多くいらっしゃいます。下記のような症状があれば、気付かない間に歯ぎしりや噛み締めをしているかもしれません。

・朝起きると顎が疲れている、痛みを感じる

・歯茎の内側や下の方の骨が出てきた(強く噛むことで骨が成長した)

・エラが張ってきた(顎の骨の成長による)

・舌のわきがデコボコしている(歯の跡がついている)

・歯のひび割れがある

・歯茎が衰退してきた(歯茎や顎の骨に継続的に強い力がかかることで骨が減り、歯茎が下がることがあります。歯茎が下がると、歯の上部分より虫歯になりやすい「歯の根っこ」が出てきて虫歯のリスクが高まったり、しみやすくなったりします。)

◆治療方法

~行動認知療法~

まずは日常生活において歯ぎしりや噛み締めをしていないか、意識して過ごしてみましょう。仕事中や何かに集中している時など、無意識に力が入っているかもしれません。頬杖をついたり、顎と肩で受話器を挟んで長時間電話したりするのも顎や歯に負担をかけています。1日で上下の歯が触れ合う時間は、お食事も含めても15分~20分程度。ただ歯と歯が触れ合っているのも歯や顎に負担がかかっています。噛み締めたり上下の歯が当たっているなと気付いた時は、緩めて力を抜き、噛み合わないようにしましょう。歯ぎしり・噛み締めは無意識に行っていることが多いので、仕事のデスクなどに「噛み締めない!」と付箋を貼ると効果的です。

~マウスピースによる治療~

日中は意識することで改善されますが、寝ている間は無意識なので防ぐことは難しいです。「マウスピース」を使用することで、歯ぎしりや噛み締めによる歯や顎の負担を減らすことができます。通販などで売っているマウスピースを見かけますが、お口の状態に合ったものを使用しないと噛み合わせが変わってしまうため、歯科医院で型取りしてご自身に合ったマウスピースを作りましょう。

~ボツリヌス治療~

ボツリヌスとは、タンパク質の一種です。筋肉の働きを抑制する作用があり、歯科治療では歯ぎしりや食いしばりの治療に用いられます。日本では、癌瞼痙攣や片側顔面痙攣などに対し厚生労働省の承認も受けている治療です。当医院で使用するボトックスは、ヒトに由来するアルブミンを含む医薬品です。製造に関しては十分な検査チェックがなされております。

~効果~

■歯ぎしり・食いしばりの緩和

■顎関節症の緩和

■咬筋の発達により食いしばることで起こる、頭痛や肩こりの緩和

~よくある質問~

Q.痛みはありますか?

A.注射を打つので、針を刺す痛みは感じます。(痛みが少なくなるように、しっかりと打つ箇所を冷やしてから行います。)注射後は、少し重くなるような感覚になります。その重くなるが正常な感覚です。

Q.副作用はありますか?

A.筋肉の働きを抑制したことで、違和感、食事の際に少し噛みづらい感覚がありますが徐々に慣れていきます。また、針の跡が点状に残ったり内出血を起こしたりすることがありますが、この反応は一時的でお化粧で隠せる程度です。一時的に軽い頭痛をともなうことも稀にあります。

Q注射できないケースはありますか?

A.妊婦・授乳中の方、妊娠の疑いがある方は行えません。(安全性が確立されていないため)その他、神経筋接合部疾患の方、重篤な心疾患または肝・腎疾患を有する方、ボトックス剤に過敏症のある方、注射部位に炎症がある方、ALSの方、神経筋ブロックを生じる可能性のあるお薬を服用している方、閉塞隅角緑内障の方、その他抗生物質や睡眠薬をお飲みの方は別の治療法をお勧めすることがあります。