「痛くなってから歯医者」ではなく、「予防のための歯医者」へ。定期健診の大切さ

「痛くなってから歯医者」ではなく、「予防のための歯医者」へ。定期健診の大切さ

コラム

「痛くなってから歯医者」ではなく、「予防のための歯医者」へ。定期健診の大切さ

2020.07.01

痛みが出たり、歯が欠けたり、何か異常があった時に歯医者に行く。という方がほとんどではないでしょうか。

歯の大切さは、失ってから気付きます。

70歳になって残っている歯の本数を比べると、日本の平均は8本しか残っていないのに対して、スウェーデンの平均は20本でした。

なぜ、こんなにも差があるのでしょうか。

実は、定期的に歯医者に通っているかどうかの違いです!!

スウェーデンやアメリカなど予防先進国は定期健診に通う率は90%前後ですが、

日本はなんと、たった2%でした。

歯を失う原因として一番多い「歯周病」は、

痛みなどの自覚症状の無いまま静かに進行していきます。

そのため、知らず知らずのうちに歯を支える骨が溶かされ、気づいた時には

手遅れになってしまうケースも多いのです。

また、歯は、一度削ると元には戻りません。

虫歯の治療をする度に、その歯の寿命は縮まります。

将来長く歯を残すためには、虫歯や歯周病の予防が大切です。

そのためには、「毎日のセルフケア」と

定期的に歯科医院で行う「プロのケア」が必要不可欠です。

~定期健診を受けるメリット~

・早期の虫歯を発見できる

虫歯が大きかったり、神経まで進行していた場合、金属の詰め物の治療や、神経をとって被せものの治療をする必要があり、治療回数や費用も多くかかります。

虫歯が小さなうちに見つかれば、歯を削る量も少なく、プラスチックの詰め物をつめて、その日のうちに治すことができます。

・早期の歯周病を発見できる

初期の歯周病は痛みや出血など自覚症状が少ないため、自分では気づかない間に進行している場合が多いです。定期的に検査し、進行が進む前に歯周病発見することで、原因となるプラークをコントロールできます。

定期健診では、歯石とりなどのクリーニングも行うので、歯周病の予防にもなります。

・治療期間の短縮と治療費の低減

虫歯が大きかったり、本数が多いと、その分治療の回数や期間がかかります。

虫歯が小さいうちに発見できれば少なくすみます。

「定期健診の費用が高い…」とお考えの方も多いですが、定期健診で歯をケアした方の方が、将来的に支払う医療費が抑えられたという調査があります。

歯の残っている本数が多いと、食べ物をよく噛むことができて、栄養状態も保つことができるので、お身体全体の健康にもつながります。

・定期的なクリーニングでお口の中を清潔に保つことができる

歯ブラシをしっかり頑張っても、落としきれない汚れもあります。

クリーニングを定期的にすることで、歯周病・虫歯、口臭の予防にもなります。

お口の中がきれいだと、とっても気持ちが良いですよ。

~定期健診で行うこと~

・虫歯や歯周病の検査(必要であればレントゲンも撮ります)

虫歯のチェックと、歯周ポケットの深さを測り歯ぐきのチェックをします。

・専用器具を使ったクリーニング

 歯ブラシでは、歯石は除去することができません。専用の器具を使って丁寧に除去します。ブラシに薬剤をつけて着色を取ります。つるつるになりますし、汚れもつきにくくなります。

・歯ブラシ指導 

磨きづらい箇所や、磨き残しが多い箇所など、一緒に確認し、

歯ブラシの当て方や磨き方などお伝えしています。

※お子様の場合

・歯並びは正常か、生え変わりはうまくいっているかなどもチェックします。

・フッ素を塗布し、虫歯になりにくい歯にします。

最後に

治療が終了しても、そこで終わりではありません。

また二次虫歯になったり、トラブルを繰り返さないために、

お口ことでできるだけお悩みが少ないように、定期的に歯医者に通うようにしましょう。